一汁一菜を演出してくれる便利な味噌。
大豆製品は美容と健康にいいけれど、お味噌の塩分って気になりますよね。
女性の場合、今まで正常だった血圧も、更年期になると高血圧になる可能性が出てきます。
血圧が高くなると、動脈が硬くなり(動脈硬化)、脳卒中や心筋梗塞などの生死に関わる病気を引き起こすこともあります。
そこで、味噌を食べると血圧がどうなるかを調べてみました。
厚生労働省が推奨している1日の食塩摂取量
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2015年版)」によると、
日本人の1日の食塩摂取目標量は
- 男性 8g
- 女性 7g
となっています。
味噌汁1杯に含まれる塩分量
味噌汁1杯に入れる味噌の量を大さじ1(約18g)とし、食塩相当量10.7gの味噌を使用した場合
【味噌汁1杯に含まれる塩分量】 10.7g ÷ 100 × 18g = 1.92g
となります。
味噌汁の塩分量ってかなり多く感じますよね?
味噌には血圧の上昇を引き下げる力がある?
共立女子大学家政学部・上原誉志夫教授は、
「(血圧が上がるからお味噌汁控えるべきという考え方ではなく、)心配しないで飲みなさい」
と言っています。
上原教授が行った実験によると、普通の食塩を与えたネズミと、同じ塩分量になる味噌を与えたネズミでは、味噌を摂取したネズミの血圧上昇値の方が低かったという結果が出ています。
まだ研究途中ではありますが、味噌の中に、発酵の過程で血圧を下げる謎の複数の成分が生まれ、その成分が腎臓に作用し、身体に含まれている余分な塩分を尿として排出した結果、血液の上昇が抑えられたのではないか?とのことなんです。
味噌汁は1日何杯くらい飲んでも平気?
また、上原教授が人に対して行った実験では、味噌汁2杯分(味噌40g)ほど3ヶ月食べてもらったところ、血圧はビクとも動かなかったという結果が出ています。
やはり塩分の採り過ぎは良くありませんが、1日2杯程度なら問題はなさそうです。
余分な塩分を減らす栄養素
それでも塩分の摂り過ぎが気になるようであれば、カリウムを多く含む食物を食べましょう。
ただし、腎臓に機能障害がある方は、カリウムを排出することができないので、注意してください。
塩分の吸収を防ぐ味噌汁にピッタリの具
カリウムを多く含むホウレン草、春菊、イモ類や、食物繊維の多いワカメ、ごぼう、こんにゃくなどを味噌汁に入れると効果的です。
わかめであれば、かなり日持ちがしますので、常時ストックしておくといいでしょう。
最後に
美味しいお味噌は、食卓を豊かにしてくれる日本の発酵調味料です。毎日の食事に上手に取り入れて、日々の健康づくりを心がけたいですね。
※2018年5月1日(火)美と若さの新常識「味噌から発見!美容パワー」の内容を参考にさせていただきました。